【読書】『ルビンの壺が割れた』
帯に引かれて
その日は18時からパートでその前に時間があったので職場近くの本屋さんへ。
本来の目的はライトノベルの『灰と幻想のグリムガル』の最新巻を求めて寄ったのですがそれは売り切れてて、店内をぶらぶらと回って文庫コーナーへ。
ふと目に止まったのが平積みされている文庫たちの最前列の中心にその本はありました。
宿野かほる 著 『ルビンの壷が割れた』新潮文庫(2017)
この帯の存在感に引かれてこれは読まねばなるまいと即購入しました。
(ついでにハングルの勉強もしようと思ってドリルを買ったのは夫には内緒)
大どんでん返し
このフレーズが私は大好物です。
どんでん返というとミステリー小説を想像していましたが、読み終わって担当編集者の付記を眺めていると・・・
ミステリー的な雰囲気はありますが、ミステリーというジャンルに区分けされる作品とは言えません。
おっしゃる通り( ˙-˙ )
私は世にも奇妙な物語を見ている気分になりました。
単純にミステリーとは言えないような不思議な気分になるドラマもあったりして、この本もそのような印象を持ちました。
この小説に出てくるテーマである「ルビンの壺」とは
デンマークの心理学者エドガー・ルビンが考案した図形で、見方によって「壺」に見えたり「向き合った二人の顔」に見えたりするという不思議な絵です。人間の認知能力の特徴(もしくは盲点というべきでしょうか)を衝いた、有名な多義図形です。
おそらく一度は見たことある図形だと思います。
この物語は読み進めていくうちに印象がコロコロ変わっていくので、ページを読み飛ばしちゃったかなとかこの含みは一体なんなんだ!?とか気になっちゃう要素が満載です。
とにかく一転、二転、三転と変わっていく印象に翻弄されて欲しいです。
ページ数が多くないので、1時間くらいでささっと読めちゃうのも良い点だと思います。
あとは著者である宿野かほるさんのプロフィールが一切非公表で、そこも合わせて気になってます。次作である『はるか』も読んでみたいですね〜(*´-`)
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