読んだもの、観たもの

読書を習慣づけるために記録をつける。

【読書】#004 『少年は死になさい•••美しく』

新堂冬樹 / 著 中公文庫

2025年8月8日 読了

※性暴力やグロテスクな表現が苦手な方にはおすすめできないです。

とにかく鬼畜で、猟奇的な表現がたくさん出てくるのですが、私は割と平気な方です。
映画の「セブン」とか「羊たちの沈黙」とか「ソウ」とかそういうイメージです。
フランス人作家のピエール・ルメートルの「その女アレックス」とかも私は好きでシリーズ全部読みました。
こういうストーリーは気になりすぎて一気読みしがち・・・
セリフも多いのでページ数の割にあっという間に読みました。
文庫の帯で「合わせて読みたい新堂冬樹」として紹介されていた『血』も読みましたが、新堂冬樹さん、お気に入りの作家になりました。

 

あらすじ(「つながる文芸webサイト」より引用)

妊娠中の妻と2歳の娘を少年たちに陵辱の末惨殺された恭介は、犯人の少年たちを切り刻みしたいを家に送りつけた。それは復讐ではなかった。妻子の殺され方が「美しくない」ことへの憤りだった。恭介にとって死体は「芸術品」であるべきなのだ。23年前、キスした姿の少年と少女の生首が被害者宅に届けられる事件があった。事件は迷宮入りし、警視庁の名倉警部は今でもその屈辱を胸に抱いているが、その犯人こそ当時中学生の恭介であった。

【読書】#003『月ぬ走いや、馬ぬ走い』

豊永浩平 / 著 講談社(2024)

2025年9月23日 読了

まずタイトルの読み方は「チチヌハイヤ、ンマヌハイ」。
この言葉は「黄金言葉(くがにくとぅば)」と呼ばれる、ご先祖様から子孫へと受け継がれる格言のようなものだ。生きていく上で大切だよーと人生の先輩たちが教えてくれる。
この「月ぬ走いや、馬ぬ走い」は「月日が過ぎるのは馬が駆けていくくらいあっという間である」という意味だ。

エイサー練習の音が聞こえ始めると、あーーもうすぐ旧盆だー、もうそんな時期なのか一年って早いなーと慌て始める。沖縄の盆は旧暦に沿って行われるので、2025年は9月4日〜9月5日(6日までのところもあるようです)までだった。盆の間は海には行かないように、ご先祖様に連れて行かれるよーと親や親戚から言われるが、私はどうしても行きたくて行ったことがある。さすがに何も起こらなかったけど、悪いことをした気がして胸がざわざわした。そのせいか今は旧盆の時は海には近づかないように気をつけるようになった。

沖縄の独特な文化や歴史上の出来事が物語として奇妙に描かれており、だんだんと引き込まれて読後のカタルシスが気持ちよかったです。
沖縄出身の作家誕生に嬉しい限りです。

 

あらすじ(公式サイトより引用)

第67回群像新人文学賞受賞!新たな戦争の時代に現れた圧倒的才能!21歳の現役大学生、衝撃のデビュー作。

先祖の魂が還ってくる盆の中日、幼い少年と少女の前に、78年前に死んだ日本兵の亡霊が現れるーー。時空を超えて紡がれる圧巻の「語り」が、歴史と現在を接続する!

 

【読書】#002『炎上の真相』

浅倉 秋成 / 著 双葉社(2024)

2025年8月7日 読了

いま注目の『六人の嘘つきな大学生』の著者によるミステリー作品。
ちょうど今月 9/26(金)から映画が公開されるようですね。
SNSの怖いところ、匿名性だったり暴露だったり、中の人が特定されていく様子が猛烈なスピード感で描かれています。

私はSNS上で時事ネタに言及することはほとんどしません。
なぜなら何がきっかけで自分に矛先が向くか分からないからです。
私たちが目にしている情報が本当なのかデマなのか分からない上に、一方的な言い分だけが報道されているとしたらそれはまだ続報を待つべきだと考えています。
不確かな情報に安易に言及して心を削られることになるのは恐ろしいです。
もちろん気になって追いかける情報もあるし、反面教師として受け取る情報もあるし、なんなら全く興味のない情報もあります。
故に傍観するのが自分の心を守るためにちょうど良くて、なんなら見守るくらいの気持ちでいようと心がけています。

本の内容からは離れてしまいましたが、とにかくこの小説は私にとって情報過多社会を穏やかに過ごす姿勢を学び、ストーリーのスピードにあっという間に乗せられて一気に読んでしまった秀逸な作品でした。

 

あらすじ(公式サイトより引用)

ある日突然SNSで「女子大生殺害犯」に仕立てられた男。
日本中が敵になり、必死の逃亡を続ける男が辿り着いた驚くべき真相は!?

外回り中の大帝ハウス大善支社営業部長・山懸泰介のもとに、支社長から緊急の電話が入った。
「とにかくすぐ戻れ。絶対に裏口から」
どうやら泰介が「女子大生殺害犯」であるとされて、すでに実名、写真付きでネットに素性が晒され、大炎上しているらしい。
Twitterで犯行を自慢していたようだが、当該アカウントは実に巧妙で、見れば見るほど泰介のものとしか思えず、誰一人として言い分を信じてくれない。会社も、友人も、家族でさえも・・・・・・。

ほんの数時間にして日本中の人間が敵になり、誰も彼も追いかけられ、ともすると殺されそうになる中、泰介は必死の逃亡を続ける。

 

【読書】#001 『藍を継ぐ海』

伊与原 新/著 新潮社(2024)

2025年8月5日 読了
第172回 直木三十五賞 受賞作
ドラマ化で話題になった『宙(そら)わたる教室』の著者でもある。
著者の学歴がすごい。

東京大学大学院理学系研究科で地球惑星科学を専攻し、博士課程終了(新潮社公式サイトより引用)

「地球惑星科学」っていう響きがかっこいい!
内容は専門的なことも出てきましたがストーリーに集中でき、最後までグッと掴まれっぱなしでした。登場人物の心の機微や大自然を想像させる情景描写が美しく描かれ、各篇の読後は目を閉じて情景を想像するくらい心を打たれました。

あらすじ(新潮社公式サイトより引用)

数百年先に帰ってくるかもしれない。懐かしい、この浜辺にーー。

なんとかウミガメの卵を孵化させ、自力で育てようとする徳島の中学生の女の子。老いた父親のために隕石を拾った場所を偽る北海道の身重の女性。山口の島で、萩焼に絶妙な色味を出すという伝説の土を探す元カメラマンの男ーー。人間の生をはるかに超える時の流れを見据えた、科学だけが気づかせてくれる大切な未来。きらめく全五篇。

 

 

 

習慣化するために

毎日本を読む

憧れている習慣、読書。
それを本気でやってみようとこの1年がんばってみた。
趣味をがんばるっていうのもおかしな話だけれど、三日坊主の私には必要な努力だった。

 

寝る前の30分
いつもより早く目が覚めてしまった朝の30分
返却が明日に迫る夕方
話題の本が手に入った喜びで一気読みしてしまうカフェ

 

本気で取り組むとは言ったものの、やっぱり眠い日はそのまま寝ちゃったし、本よりもマンガの方が読みたい時もあって365日毎日読書してきた訳ではないので、ご了承ください。
ゆるーい努力で取り組んだこの1年間は、毎月3〜6冊読むようになった。
自分で自分を褒めたい。

 

習慣化していくこと

というわけで、今後も読書を習慣にしていくためにも記録を残すことも習慣にしていきたい。こんなに読んだんだ〜としみじみ自己満足するためなので、お目汚しになったり、共感できない感想などがあるかもしれませんのでご容赦ください。あくまで個人の意見としてスルーしていただけると助かります。

 

そして、マンガも好きだし、映画、ドラマ、アニメ、デジタルゲームアナログゲームも好きなので、その記録も残していけたら良いなと思っています。このブログが習慣化できるよう応援していただけたら幸いです。